初めての人とのラポールの築き方
人間の脳は、ある3つのシステムが同時に動いています。
1つは、エゴイズムと言って、自分と他人を分けて認識するシステムです。
これが動いているため「自分と他人は違う」ということが常に認識できるわけです。
2つ目がモニターシステムです。
例えば、私がマンションの入居者で、部屋でトラブルがあったと仮定し、電話をしたら担当者が来てくれたとします。
「この人、本当に大丈夫かな」と最初は不安があると思います。
「この人、本当にちゃんとやってくれるの?」もしくは「自分の味方になってくれるのかな」ということを、モニターシステムが動いてチェックしています。
モニターシステムが動いている間は、「この人、大丈夫かな」とずっと監視されているわけです。
ところが、いったん「この人は大丈夫」と分かるとモニターシステムが切れます。
3つ目に、シンパシーシステム、共感システムが動き出します。
ですから、初めは「大丈夫かなこの人」という目で見ていますが、「大丈夫」と思った瞬間に、相手の良いところや共通項を見つけたくなるのです。
初めての人とのラポールの築き方
初対面の時、脳ではこの3つのシステムが必ず動いています。
初めにこのモニターシステムをオフにしてもらい、早くシンパシーシステム、共感システムをオンにしたいですね。
人間の脳は、実は会った瞬間から同調し始めます。
ですから、あなたのほうが先に「初対面の人だから分かってもらえないんじゃないか」「理解してもらえないんじゃないか」と思うと、それが伝わり、信頼関係が築けません。
逆に「この人、初めてだけど大丈夫。昔からの知り合いで、良い人なんだ」ということを自分でイメージしていくと、その脳波が同調します。
するとより早くモニターシステムが切れて、シンパシーシステムが立ち上がるというわけです。
それを心理学では「ラポール」と言います。
私は、人に会う前には、自分の胸のあたりから、相手の胸のあたりに架け橋が架かって、相手の心が開いたら、その心の温かさが自分に戻って来るというイメージをして、「1、2、もうそれでOK」と思うと、2秒で初対面の人とラポールが取れるのです。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。参考になれば幸いです!
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