リフレッシュして記憶力をアップするには・・・
仕事の合間の息抜きは、心をリフレッシュさせてくれますね。
ブエノスアイレス大学のヴィオラ博士らは、ネズミを用いて、物体を識別するテストを行いました。
積み木やボール、スプーンといった物体が、2つ置かれた箱にネズミを4分間入れます。
しばらく時間が経ってから、再び同じ箱にネズミを今度は2分間入れます。
ただし、2つの物体のうち1つが、別の物体に変更されています。
すると、ネズミは新しい物体を見にいきます。
リフレッシュして記憶力をアップするには・・・
つまり、新しい物体の近くにどのくらい長くいるかで、ネズミの記憶力を測定することができるのです。
はじめに箱に入れてから30分後に試験を行うと、75%の時間を新しい物体に費やすことがわかりました。
ところが、2日後に試験を行うと、古い物体と新しい物体は五分五分の時間になります。
つまり、30分という短時間なら覚えていられるけれど、2日間は覚えていられないというわけです。
そこで、ネズミにリフレッシュしてもらう事にしました。
箱を出た後、通常すぐに戻すところを、新鮮な場所で5分間過ごしてもらいます。
そして2日後に試験を行ったところ、成績は70%にまで上昇したのです。
記憶が強化されたということですね。
この結果から、リフレッシュには短期記憶を長期記憶へと引き延ばす効果があることがわかります。
リフレッシュ前後の一時間が記憶増強タイムなのです。
まず担任の先生が、いつも通り国語や図形を授業で教えます。
そして授業後、生徒たちは普段は授業をしない場所(例えば実験室や視聴覚ホールや中庭)に移動してもらいます。
そこで初めて会う先生が理科や音楽を20分教えます。
すると、先ほど教えた国語や図形の記憶成績が1.5倍に高まったのです。
ネズミの場合と同じで、「リフレッシュ授業」は通常授業の直前に行っても効果がありましたが、やはり間隔を4時間以上置くと効果は得られませんでした。
重要なことは、「今日はリフレッシュ授業があるよ」と事前に生徒へ知らせると、効果が消えてしまう点です。
不意に行われることがリフレッシュとなるようです。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。参考になれば幸いです!
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