5世紀続く“とらや”の和菓子
日本人であれば、虎屋の羊羹を一度くらいは口にしたことがありますよね。
昔ながらの日本の味として生き続けたまに、また食べたくなる和菓子です。
そんな虎屋は、室町時代後期の1501年に京都で生まれました。
以来5世紀にわたり、伝統の味を保ち続けている虎屋は、どのような理念のもとで経営しているのでしょうか?
5世紀続く“とらや”の和菓子
虎屋の代表取締役社長である黒川光博氏はこんなことをおっしゃっていました。
「私が社員に言い続けているのは、売上高だけを大きくするとか、店舗数だけを増やすなど、何でもいいから大きくなるということだけが大切ではないということです。
売上のためにこれをやろう。あれをやろうというのではなくてお客様に本当に満足していただければ、あるいは「こういう菓子があったら食べたい」、というような、お客様の求めていらっしゃることにマッチしたものを私達がつくり上げて行ければ、その結果として売上が上がると考えています。
だから私は、会社が大きいことで幸せだとは思わないし社員が会社人生や自分の家庭生活で満足だと思ってもらえるような環境をどうつくれるかが一番重要だと思っています」。
文化は残そうと思って残るものではなく、魅力があるから残る。
でも自然に任せておけば良い状態になるわけではなく、上の人が言うべきことを言って魅力的なものになっていく。
黒川社長はこう続けます。
「和菓子にしても、これは昔から日本にあるものだからとか、いいものだからとかいくら伝えても、おいしくなければ食べませんよね。そんなことを言われなくても、おいしければまた食べたいなと思う。
その思いをどう高められるかです。
その想いは社員に伝わると思います。
私が言うからではなく、もう少しこうすればおいしくなるのではないか、こうすればもっと喜んで食べていただけるのではないかということを自分達から考えたり、感じたりすることによって繋がっていくと考えています」。
この考え方はまさに、私の会社の経営理念の考え方に一致しています。
社長の想いを会社の経営理念として掲げ社員と共有し、社員一人一人の行動に働きかけるということです。
お客様のことを一番に考えた経営理念が会社に浸透していること、それが虎屋の和菓子が5世紀も続き後世に引き継がれていく理由だったのです。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。参考になれば幸いです!
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