脳の神経細胞が再生したら自分じゃなくなる?
人間の脳の構造や、記憶をつかさどる神経細胞(ニューロン)の並び方には、ほとんど個人差はありません。
神経細胞はなんと一秒に一個くらいのペースで、1日に数万個も死んでしまうのです。今あなたがこの本を読んでいる間にも恐ろしいスピードで神経細胞は死んでいるのです。
そして、一度死んだ神経細胞は再生しません。そのため、脳の重さは生まれた時から70歳になるまでに約5%も減ってしまいます。
脳の神経細胞が再生したら自分じゃなくなる?
人間の体には60兆個の細胞がありますが、細胞には増殖する能力が備わっていて、およそ2〜3ヶ月ですっかり新しい細胞と入れ替わってしまいます。
それに比べ、脳の神経細胞には増殖する能力がありません。
人間の体と心をつかさどる、体の中で最も大切な部分が増殖できないって不思議ですね。
ではなぜ、脳の神経細胞には増殖する能力がないのでしょうか?
答えは人間の個性を保ち続けるためです。
神経細胞は記憶だけでなく、「考えたり」「感じたり」「想像したり」といった人間の性格や行動をつかさどっています。
その部分が順次入れ替わってしまったら、昨日のあなたと今日のあなたは別人格?ということになってしまいます。
そう、自分が自分じゃなくなるんです。
考えてみるとちょっと怖いでしょう?
一般に生物は、外界の環境に対応しながら生きています。
言い換えれば、「経験」を蓄えながら環境に対応して生きているのです。
おそらく長い自然淘汰の中で、脳は神経細胞を増殖させず、同じ神経細胞を生涯をかけて使いまわすという方法を選んだのでしょう。
そして使われていない神経細胞は、死んでいきます。
「頭は使えば使うほど良くなる」と言いますが、本当だったんですね。
ただし、何度もKO負けを食らったボクサーが痴呆の進行が早いことが知られているように、頭を強く打ったりすると一度に大量の神経細胞が死んでしまうので注意してください。
「勉強ができない」と親が子供を叱る時、せっかんで頭を殴ると、子供の頭はますます悪くなります。絶対にしないくださいね。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。参考になれば幸いです!
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