コールドリーディングをセールスへ応用する方法
相手のニーズを引き出すことは、営業にとってとても大切なことです。
しかし、特に初対面の場合には、先方もなかなかオープンに話してはくれないでしょう。
そこでセールストークの中にコールドリーディングの技法をちりばめることで、相手のニーズをスムーズに聞き出すことができます。
例えば、あなたはITソフト会社の営業だとしましょう。中堅企業の社長と話をするチャンスです。
社長は、あなたの会社の製品やサービスには全く興味がありません。
コールドリーディングをセールスへ応用する方法
そこで相手の聞きたいことを話してあげる。
これがコールドリーディングの流儀です。
つまり、社長が話したいことにどうやって近づくか、これがポイントになります。
あなたは少し不思議そうに首を傾げながら言います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「社長、業務ソフトに問題はありませんよね?」
「お、どうしてわかった? 新規事業参入に合わせて、業務系の見直しを検討していたところなんだ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
このサトルネガティブ(否定疑問文)が、ヒットした場合には、あなたは相手の課題をズバリ察知したことになります。
しかし、そううまくいかない場合もあります。
―――――――――――――――――――――――――
例えば、
「社長、業務ソフトに問題はありませんよね?」
「うん、特に問題ないよ」
「そうですよね。それじゃあ、何が問題なんだろう・・」
「問題があるなんて言ってないだろう」
「いえ、社長の先ほどのご様子だと、もっとムダが省けるはずだと考えておいでだと受け取ったんですが・・」
「ほお、解るかい? なあ、やっぱりもっと少ない人員で可能だよな」
―――――――――――――――――――――――――
「問題はない」と言われたので、ズームアウトします。
「問題」を「むだを省く」ということに拡大解釈するのです。
問題と言えるほどのことはなくても、「今よりもムダが省けるはずだ」ということなら、社長は、いつでも考えているはずです。
このようにスコープの広い「ムダ」という言葉が、呼び水となって、結果として「人員がかかりすぎている」という具体的な課題を浮き彫りにすることができたわけです。
「社長の関心は業務系の人員削減にある。したがってそういう提案をすればビジネスに結びつく可能性がある」という貴重な情報を極めて短い時間で引き出すことができました。
そればかりか、「むだに人をかけることでトラブルの可能性が増える」という問題意識を与えることもできたのです。
もし、何らかのトラブルが起こった時には、あなたの“予言”は的中したことになり、できる営業としての絶対の信頼を勝ち取れるでしょう。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。参考になれば幸いです!
ブログの読者になる
メールで受け取ることができます。
関連記事
社会貢献の一歩を踏み出したい人に
中井 隆栄
与えること、受け取ることのコツ
中井 隆栄
「感動」がなければ、心が揺さぶれない
中井 隆栄
成功者は1000回も試している
中井 隆栄
100—1=0になる
中井 隆栄
- PREV
- できる人の上手な目標設定方法
- NEXT
- 正しい答えを探してはいけない