あなたが見ているものは・・・
今日は、まず実験をしましょう
1枚の用紙を準備してください。
左に直径2cmの丸を黒塗りします。
水平に5cmの距離をとり右に直径5mmの丸を黒塗りにします。
上記の大きい丸と小さい丸が正面に来るように目の前に位置してください。
右目を手で隠し、左目で小さな点を見つめながら用紙を上下、左右、前後に少しずつゆっくりと動かしてみてください。
そうすると大きな丸が見えなくなるところがありますね?
そこが、あなたの盲点です。
あなたが見ているものは・・・
人間の視覚情報は、眼球を通して光がはいり「網膜」という映画のスクリーンのような場所に写し取られます。
そして、光の刺激は網膜で神経情報に変換され、後頭葉にある第1次視覚野へと伝達されます。
人間の脳は、形・動き・色などの情報を別々のところで情報処理しています。
それらは、脳の中で再構築され、私たちはリアルの景色ではなく、その再構築された画像を景色として見ているのです。
ここで注意しなければならないことが世の中は3次元なのに網膜はスクリーンのような場所ですから2次元です。
3次元を認知するために、脳の中で何とか2次元の情報を3次元にもう一度再構築しなければなりません。
しかし、私たちの視覚には盲点があり外の世界の全てが見えているわけではありません。
脳は、この時に足りない情報を補うという作業をしています。
例えば、後ろ姿だけをみて、「あ、あの人はAさんだ」と当てるということも、脳は足りない情報を補って推測しています。
こういった状態を「補完」と言います。
脳は補完することによって、推測したり予測したりするという作業を行なっています。
しかし補完には、思い込みや先入観で情報を埋め込んでしまうこともあり、自分では気づかないうちに、勘違いや人違いなどをしてしまうことがあるので気をつけましょう。
逆に実際にはないものを脳の中で作っているわけですから、ポジティブな情報を埋め込んでいくことで、良いイメージが膨らんでいったり、クリエイティブな働きが起こったりするのです。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。参考になれば幸いです!
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