人によって見える夕陽の色は違う?
自然の景色や何か美しいものを見た時って誰かとその状況を共有したくなりませんか?
「ほら、あそこ、あそこて!」と周りの人に思わず声をかけてしまったりすると、期待通りに「あーホントだ!」「凄くきれいですね」「癒されますね~」と反応してくれたりします。
自分と同じ感動を共有できた!とホッと嬉しくなるのですが、実は、その人たちが見ている色は私の見ている色とそっくり同じではないんですよね。
ちょっと驚きましたか?
夢を壊すようなことを言いますがそれが事実のようです。
周りの人が見ている夕陽の色は私が見ている色と同じだとは限らないのです。
人によって見える夕陽の色は違う?
この現象を、脳科学者の茂木/健一郎氏は「クオリア」と呼んでいます。
クオリアとは、いわゆる「感覚の質感」です。
簡単に説明しますと、リンゴを見たときに、リンゴに反射した光が眼から脳に届き、その一定の波長をもった電磁波の刺激に応じて、脳のニューロン(神経細胞)が一定の信号を発します。
その信号が無数に行き交うことで、私達は「赤い」と感じるのです。
ただ電磁波そのものが赤いわけではなく、ニューロンが赤くなるわけでもなくリンゴの赤い感じは脳の中で作られ自分のクオリアは自分にしか感じられないことなのだそうです。
よって、青い空を見て「青いね」と言っても隣の人が、自分と同じ「青い」感じを感じているのかどうかは確かめる方法がありません。
またクオリアは脳の中の1,000億のニューロン(神経細胞)が数千の“シナプス”結合を通して結び合う関係性で生まれ、ニューロン一つひとつからクオリアが生まれる訳ではないといいます。
なんだか知れば知るほど奥深く神秘的ですよね。
ちなみに、私の大好きなバンドUVERworldの曲に「クオリア」というこの現象を歌詞に表現したものがあります。
スローバラードの曲もいいですが、クオリアの特性がとてもうまく掴まれているのでぜひ、一度、聞いてみてくださいね!
では午後からも頑張っていきましょう!
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