70年前の教訓
ポーランドにアウシュビッツ強制収容所があります。
第二次世界大戦中、ヨーロッパ各地のユダヤ人や反ナチスの活動家達がこの収容所に入れられました。
彼らは大量虐殺され、また過酷な労働を強いられ飢餓や病気で次々と亡くなっていったのです。
あの「アンネの日記」の著者で有名なアンネ・フランクも、一時期、この収容所に入れられていたと言います。
まだ10代だったアンネが、このような場所でむごい生活を強いられていたのだと思うと・・・胸が痛みますよね。
このアウシュビッツ収容所が先月の1月27日で、解放70周年を迎えていました。
70年前に解放され、これまで生存することができた人々の中には、高齢で90歳を超える方もいます。
そんな高齢でありながらそして70年も前の出来事でありながらも多くの人は当時の辛い経験を鮮明に覚えているのです。
記憶に鮮明に焼きつくほど辛い経験だったのかもしれませんよね。
あるいはトラウマでどうしても思い出してしまうのかもしれません。
70年前の教訓
人は思い出したくもない記憶には、無意識に鍵をかけて出てこないようにします。
一方で、トラウマや心的外傷後ストレス障害(PTSD)といわれるものは、嫌な記憶を出てこないようにすることができないのです。
そのため、あるきっかけや刺激により辛い記憶を思い出し無意識にネガティブな感情を出したり否定的な行動を取ったりすることがあります。
例えば、鞭で背中を叩かれ労働を強いられたナイフや凶器で脅されたあるいは罵声を浴びせられた経験がある人は鞭や先端がとがっているものを見たり大声をあげている人がいるだけで過去の恐ろしい記憶を思い出します。
そして、このようなトラウマを負った人と負わない人の海馬の大きさを比較するとトラウマを負った人は約1割ほど縮小していると言われているほどです。
アウシュビッツに収容されていた方々の多くはこのようなトラウマと闘いながら、当時の辛い経験を話してくださいます。
辛い思いをすることを覚悟で語ってくれるのですから我々も彼らの貴重なお話を大切に受けとめたいですよね。
“歴史は繰り返す” と言いますよね。
最近のテロの脅威ももしかしたら、その一つなのかもしれません。
そんな歴史を繰り返さないための教訓を彼らの貴重な話から学びとりたいものです。
では午後からも頑張っていきましょう!
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