絵画の命を蘇らせる絵画保存修復家
あなたは美術館に良く行きますか?
美術館まで足を運び絵画を鑑賞する理由は色々あると思いますが、絵画そのものの構想を楽しむ以外にゴッホやモネなど有名な画家がその瞬間どのような気持ちで描いたのか筆あとを観ながら当時描いた臨場感を楽しむというのもあるでしょう。
私は、京都の岡崎という街で生まれ育ち、岡崎には、市立と国立の美術館があります。
子供の頃から、父に連れて、良く行きました。
今でも、旅行に行くと国内・海外問わず必ず、その街の美術館へ訪れるようにしています。
私自身も、目の前の絵画に鮮明に残る筆あとを見て「このポイントは、どんな気持ちで描いたのだろうか?」「○○年前、ちょうどこの場面を描いていた画家と、今同じ一点を見ているのかもしれない・・・」
そんな気持ちになりながら絵画を観ている時があります。
何百年という時代を経て、描かれた時と同じ状態で鑑賞できることはとてもありがたいですよね。
その陰には、絵画保存修復家という方々の働きがあることを私達はあまり気にもとめていません。
岩井希久子さんは絵画保存修復かの一人です。
1955年生まれの彼女は、女性が結婚出産後も働くことがまだ珍しかった時代に、仕事との両立をしてきたたくましい女性です。
そんな岩井さんのインタビュー記事から幾つか彼女の言葉をご紹介します。
絵画の命を蘇らせる絵画保存修復家
「修復の大前提は、オリジナルの上に色をのせてはいけない将来除去が可能なもので修復すること。腕を上げてくると、驕りが生まれてくるのかもしれませんね。でも、決して画家以上のことはできないのですから修復家は黒子に徹することが大切なのです。
私は出産の2週間前まで仕事をし、出産後は2ヶ月で仕事に復帰。
長女を郷里の母に預け、近所の人の助けを借り過労で双子のひとりを流産してしまうという悲しみを乗り越えて仕事に全力でむかってきました。なぜそこまで頑張れたのか、頑張らなければならなかったのか女の意地ってところがありますよね。
休めば女は使えないと言われるし、修復の理念が根付いていない日本では、この先どうなるのか怖かったのかもしれませんね。
自分から仕事を断るのはもってのほか。プロとしての責任もあるし決していい加減には向き合わない。
どんな時でも最高の技術と理念と責任と愛情をもって仕事を全うしたかったのです。」
モネの「睡蓮」
ピカソの「ギターのある静物」
ゴッホの「ひまわり」
マティスの「ジャズ」 「琥珀の首飾りの女」
ドガの「浴槽の女」
山下清の「長岡の花火」
ディズニーの原画など、岩井さんが修復により命を蘇らせた有名な絵画は沢山あります。
今、私達が当時の画家が完成させた状態で名画を鑑賞できるのは、岩井さんのような修復家の陰の力なのですよね。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。参考になれば幸いです!
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