他人の意見を直ぐに認められない理由は?
ある会社の会議風景を思い浮かべてみてください。
会議室にメンバーが座り、意見を交わしています。
そのメンバーの一人、Aさんが口を開き、自分の意見を述べたとしましょう。
すると直後にもう一人のメンバーBさんが「Aさんの意見より、私の意見の方が良いと思います」と発言したとします。
するとAさんはどんな反応をすると思いますか???
果たしてAさんは、素直にBさんの意見を聞くことができるでしょうか。
自分の意見を否定された直後に「そうですね、確かにBさんの意見の方が良いですね」
「Bさんの意見に賛成です」と素直に言うことができるでしょうか?
恐らくAさんは、自分の意見を言った直後にはBさんの意見を素直に聞き入れることができないはずです。
そのため頑固で分からず屋と思われてしまいがちですがAさんはごくごく人の心理に沿った行動をとっているだけなのです。
つまり人間は、自己を維持しようとする本能を持っているため直ぐには自分の意見や発言を曲げられないのです。
他人の意見を直ぐに認められない理由は?
言い訳をしたり、他人の意見を即座に聞き入れることができないのは「自己の維持」「恒常性の維持」という本能からくるものです。
これを脳科学的に見ると、脳の安定化思考と可塑性という特性から来ていると考えることができます。
脳は安定を好み、少しの変化しか受け入れることができません。
かつて、フランスの思想家ジョゼル・ジュベールはこんなことを言っていました。
「自分の意見を引っ込めないのは、真理より自分自身を愛しているからである」
果たしてそうなのでしょうか?
人間の脳や心理的特性を知ると、本当はもっと違う理由があるのではないかという気がしてきますよね。
もしあなたも自分の意見を即座に否定され、他人の意見を受け入れることができないことがあれば頑固で自己愛が激しいからではなく、人間として持つ脳や心理的特徴からくるものだということに気づくと良いかもしれません。
人間には感情ではコントロールできない部分もあるのですよね。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。参考になれば幸いです!
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