自分が作っている原材料が思わぬところで使われていた
自分が作っている原材料が、どこか思いがけないところで使われているとしたら……!?
そんな経験ありますか???
2009年、米国オバマ大統領の就任式でミシェル夫人が着ていたカーディガンに、自社が産み出した繊維が使われていたという経験をした日本人がいます。
自分が作っている原材料が思わぬところで使われていた
山形駅から約1時間の場所に位置する、寒河江(さがえ)という場所で四代続く繊維工場を営む、社長の佐藤正樹さんです。
オバマ大統領の就任式でミシェル夫人が着ていたのは、ニナ・リッチのカーディガンでした。
当初、佐藤さんはその事実を知らず少し経ってニナ・リッチから届いた感謝メールで気づいたと言います。
「ミシェル夫人の着たカーディガンはあなたの糸で編んだものですと教えてくれて、もう感動しました。
苦労して世に出した毛糸が生かされたという喜びはもちろんですが糸を作った者にまで感謝を伝えるという姿勢にも感動したんです。
日本ではブランドが主役で背景はすべて裏方であり下請けであり、隠れてしまう存在だから」
カーディガンに使用されていたのは、「フウガ」と呼ばれる山羊の毛です。
それまでは、1グラムの毛を30メートルに伸ばすのが限界だったところ佐藤さん率いる寒河江職人が、52メートルまで伸ばすことに成功したものです。
南アフリカの山羊の毛が山形で糸になりパリで製品になって、アメリカで脚光を浴びたものだといいます。
このような繋がりを考えると、地味で下請けだと考えられている材料や仕事が全ての基になっていることがわかりますよね。
しかしそこに至るまで、簡単な道のりだったわけではなく効率化と低コストを求め、「今ある古い機械で特殊な糸を編めないか?」
「トレンドや時代に追随するのではなく、自分の作りたいものを作るにはどうすればよいか?」を考えました。
古くから働いている職人は、彼の新しい考え方、やり方には否定的で協力してもらうには数ヶ月必要かかりました。
有名ブランドの原材料として使用されるに至ったのは職人全員が考えを寄せ合い、協力して作り上げたからなのです。
全ては考え方、発想一つで変わります。
「今、あるもので特殊な何かを産み出せないか?」
「トレンドや流行に惑わされず、自分の思い入れのある特別な何かを作ることができないか?」
その考えが、成功へとつながった良いお話ですよね。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。参考になれば幸いです!
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