海馬は“生きていくために不可欠な情報”を優先する
人間の脳には、長期記憶と短期記憶があり、長期記憶は、脳のハードディスクと呼ばれる、大脳皮質に保存されています。
この脳のハードディスクの容量はそれほど大きくありません。
海馬は“生きていくために不可欠な情報”を優先する
私達が普段見たり聞いたりしている情報全てを、大脳皮質に入れてしまったら、5分ほどでパンクしてしまうくらいです。
そのため、脳の司令塔といわれている海馬が、必要な情報と必要でない情報の仕分けをして、必要な情報のみを大脳皮質に送っています。
英単語や人や物の名称などが海馬を通過して、直ぐに大脳皮質に保存されるかというとそうではなく、海馬を1回で通過して長期記憶になることができるのは「生きていくために不可欠な情報」だけです。
「イヤな臭いのする物を食べたら食中毒を起こす」
「石が飛んできたら逃げないとケガをする」
「この先には崖があり落ちたら危ない」
といった生命に関する情報のみが、海馬の仕分けを1回で通過し大脳皮質に送られるのです。
では、英単語や人名、地名などの記憶は、どうすれば長期記憶化されるのでしょうか?
そのためには何度も何度も繰り返し、ひたすら情報を海馬に送り続けるしかないのです。
「学習は繰り返しである」と言われるのも、それらは生きていくために不可欠ではない情報であるから。
記憶として定着させるには、海馬に何度もアプローチして、生きていくために必要な情報だと思わせることが必要なのです。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。参考になれば幸いです!
(出典:最新脳科学が教える高校生の勉強法 池谷裕二著)
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