ニーズとウォンツ法が会社を救った!
フロイトの「快楽と痛みの原則」をマーケティングに取り入れたのが、有名な「ニーズ法」と「ウォンツ法」です。「ニーズ」というのは必然ですから、顧客の立場から「○○しなければならない」というようなものです。それに対して「ウォンツ」とは「○○したい」という欲求です。
例えば歯医者さんを例に挙げると「虫歯を治さなければならない」はニーズです。また「ホワイトニングをして、美しい歯になりたい」はウォンツとなります。
ニーズとウォンツ法が会社を救った!
ビジネスというものは人と人が行うわけですから、このように考えていくと、全てのビジネスはこのニーズ法、ウォンツ法と、ニーズ法・ウォンツ法の組み合わせ、という3つのパターンの中で考えることができます。私の経営者としての経験の中で、このニーズ法とウォンツ法が最も役立ったのは、35歳の時でした。
不動産管理会社を経営していた叔父が急病で倒れ、急遽、ピンチヒッターとして、当時はまだ何の経験もなかった私が不動産管理会社の社長になりました。
会社は大赤字、多くの社員は諦めモード、しかも社長の私は不動産については全くの素人・・・「どうしたらこの会社が黒字転換できるか?」をテーマに社内ミーティングを繰り返しましたがなかなか前へ進みません。
そこで「お客様の考えはお客様に直接聞くのが一番いい」と考え、社員の中で一番頼りになった営業部長と2人でリサーチを始めました。その時の質問は、次のようなものです。
「現在、あなたが受けておられる不動産に関するサービスの中で、何かお困りのサービスはありますでしょうか?」ニーズに基づいた質問です。
「現在は存在していないサービスで、こんなサービスがあったらいいなと思われるサービスは何ですか?」ウォンツに基づいた質問です。
売れる商品やサービスには、必ずこの2つの要素があります。皆さん、真剣に考えてご意見をくださいました。
ニーズ法とウォンツ法で得た答えを社内に持ち帰り、優先順位をつけて、その解決策を社員全員で徹底討論しました。
そして、これからの結果をもとに他社がやっていない当社だけのオリジナルのノウハウを100項目作り上げ、パンフレットを製作し、営業活動を再開しました。
その結果、約2年半で社長就任当時の管理物件数を20倍に増やすことができたのです。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。参考になれば幸いです!
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